Top Time

目的からスタイルへ

1940年代初期、精密性と信頼性に秀でたブライトリングの航空用計器が高く評価され、同社のユイット・アビエーション部門は、イギリス空軍など、多くの空軍に計器を提供します。
その頃、自身も器の大きい人物として知られていたウィリー・ブライトリングは、優雅な魅力に満ち溢れた時計が強く求められていることを直感的に悟ります。ブライトリングはすでにエレガントなクロノグラフも製造していましたが、ウィリー・ブライトリングは洞察力に富むスタイリッシュな顧客向けに、これまでと異なる新しいコレクションの開発を目指します。

1943 – PREMIER

フランス語の「最初」という言葉を名付けたPremierコレクションは1943年に発売され、時計作りが生み出す優美さが前面に据えられました。それでもなお、10年後に登場するアイコニックなナビタイマー やスタイリッシュなスーパーオーシャン など、他のブライトリング腕時計とは一線を画す、多能でスポーティーな一面を残しています。

がっしりしたゴールド製からステンレススチール製まで、そしてエレガントな小型の32ミリからスポーティな大型の38ミリまでと、さまざまなケースを揃えたプレミエは、シックなバーで一杯楽しみ、田舎道でスポーティライドに興じる活動的な紳士のために作られました。
そんな顧客層の多方面に広がるダイナミックなライフスタイルを体現したPremierコレクションのデザインは、四角いプッシャーや丸いプッシャー、そしてダイヤルにも2つのサブダイヤルや3つのサブダイヤルを配すなど、実に幅広く多様です。上品なアプライドインデックスが優美さを醸し出す一方で、発光性のインデックスがスポーティなタッチを添えています。こうしてまさにどんな場所にも最適なPremierが生まれました。これらのPremierモデルは瞬く間に、二度と手放せない空極のアクセサリーとなります。

Premierクロノグラフはブライトリングのスタイルとエレガンスに対するビジョンを完璧に体現し、航空界を越えて高い評価を受けます。

若者をターゲットにしたトレンディなトップタイム が発売される20年以上前、プレミエ・コレクションを通じて、ブライトリングはすでに特定の顧客層のコードやニーズにうまく合わせた時計作りの能力を示したのです。

スプリットセコンド・キャリバーと並べてDUOGRAPHを紹介するDUOGRAPHの広告。1944年頃

プレミエと並行して、ブライトリングはクロノグラフ開発におけるその正統性を確立し(ブライトリングは初の独立したクロノグラフプッシャーの特許を1915年に、そして1934年には初の独立した2つ目のプッシャーの特許を取得)、複数のコンプリケーションをエレガントなPremierに搭載します。その中の一つ、非常に複雑なスプリットセコンド・クロノグラフ、Duographは1944年初めに発売されます。

Premierで築いたデザインコードを踏襲し、Duographにもまた四角いプッシャーから丸いプッシャー、ステンレススチールからゴールドまで、さまざまなバリエーションができます。これが、複雑なブライトリング時計の縮図であることは疑うまでもありません。

時計製造技術における屈指のコンプリケーション

スプリットセコンド・クロノグラフは、重ね合わせられた2本のクロノグラフ針を備えています。1本は中間時間の計測をいったん止めることができ、もう1本はその間も計測を継続します。中間時間を確かめた後、リューズにある3つ目のプッシャーを押すと、止まっていた針が動いている針に即時に追いつき、計測を続けます。

この技術は今日、時計製造の中でも極めて複雑なコンプリケーションと見なされており、活用しているブランドは数えるほどしかありません。2017年、ブライトリングは初の自社製スプリットセコンド・キャリバーを発売し、クロノグラフ・コンプリケーションに精通したポジションを再確認します。このブライトリング自社開発製造キャリバーB03は今日、とりわけアイコニックなブライトリングの一つ、ナビタイマーに搭載されています。

DATORA – カレンダーとムーンフェーズ

Duographと並び、ブライトリングはPremierにフルカレンダー表示を搭載したDatoraを発売します。

Premier同様、Datoraも日付や月など、多くの情報を提供する、とてもエレガントなモデルです。
同じくステンレススチールとゴールドのケースが揃えられ、ムーンフェーズ表示がスポーティな雰囲気を加味しています。

エレガントなダイヤル、均整の取れた外観、そして類いまれな品質が融合した、この壮麗な遺産が基礎にある今日の新Premierコレクション。現代的な紳士のニーズに合わせ、彼らのスタイルを強調しています。